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この宿屋に泊まる時でさえ、私はフードを被って耳を隠す必要があったのだ。
愛用のロングメイスを持つと部屋を出て、私は組んでいる相棒の部屋に向かう。
ノックしてみる…返事は無い。
「…おーい。起きてるか?」
強めのノック。しかし相変わらず返事は無い。
「おい?」
ドアノブを動かすとドアはすんなりと空いた。どうやら鍵はかかってなかったらしい。
何故か、嫌な予感がした。
「おい、起きて…」
部屋の中に入った私は固まった。
私と同じ部屋の間取り。中央のベッド。
そこに狼がいた。
いや狼なのは上半身だけで下半身は黒い狼の毛に覆われているが人間のものだ。
それが人狼族の特徴だが…いまはそれどころではない。
なぜこいつは全裸なんだっ!?
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