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端末が震えたのはブルーノと一緒に遅めの朝食をとっていた時だった。
ポケットから取り出して見れば通話待機中とある。相手の番号は…ハンターギルドからだ。
パスワード解除。端末を耳にあて通話開始する。
「もしもし…」
「もしもしおはよう起きてるー!?」
早口と大声で耳がキーンとなる。この声はヘスティアさんだ。
「ど、どうしましたか?」
ブルーノも食べる手を止めてこちらを見ている。昨日の仕事は終了こそ遅くなったが無事に終えたはずだった。
「昨日の仕事の事でちょっとね。まずはお疲れ様」
「お疲れ様です。あの終了証明なら後で行きますが…」
「違うの。終了証明の話じゃなくて…昨日貴方達、現場で女の子保護したじゃない」
はい。と返事する。確か女の子を見つけた後急いでヤンと合流し、病院へと搬送してもらったのだ。運ばれる所を見た記憶がある。
「ちょっと問題起きたみたいでさ、現場の担当者と病院で待ち合わせする事になったのよ。貴方達13時にテディス総合病院に来れる?」
「え…?行けますけど、問題ってなんです?」
「悪いけど現場で話すわ。じゃあちゃんと2人共に来てね」
確認だけして、ヘスティアさんは通話を切ってしまった。切れた端末を仕舞いながら首を傾げる。
「問題ってなんだ?」
「私も聞いたけど、現場で話すわって言われちゃった」
言いながら私は茸のソテーを食べる。
「ふーん」
「ふーんて何よ。貴方も来てよて言われてるのよ」
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