刺客

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文句を言うとブルーノを無視して、私とエメは近くのベンチに座って待つことにした。 少しして、ブルーノが串を3つ手にして戻ってくる。 タレがかかった牛肉が美味しそうな焼き目を浮かべている。 エメに串を渡すとブルーノはエメの隣に座る。 「ん」 串を私に渡そうとするが顔で全力拒否する。 「エルフの私が肉食べれないの知っているでしょ」 「だから持ってきた」 嫌がらせかてめぇ!! ブルーノが野菜食べられないように私はエルフの特性で肉類が食べられない。 それを知っているのにブルーノはわざわざ自腹で買ってまで持ってきたのだ。嫌がらせが酷すぎる。 両手に串を持ち、ブルーノは幸せそうに肉を食べている。この肉食め。 エメはしばらく串を見ていたが、ブルーノが促すと小さくかじる。 その目が丸く大きくなる。食べるスピードも早くなる。 「美味しい?」 こくこくと頷きながらも食べるのを止めないエメ。私も思わず笑顔になる。
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