刺客

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「誰だてめえねえ…そうそう。その子の保護者だよ」 笑みを崩さないまま、男が答える。 嘘だ。ホムンクルスのエメに保護者なんている訳がない。 それでも保護者というのなら…昨夜の密輸船の関係者か?! 「嘘つくんじゃねえよ。てめえからは血の匂いがしやがる。カタギの人間んじゃねえな」 ブルーノに言われ、男が笑みを深くした。 「流石人狼。鼻が利くねぇ。話が早い」 男が懐から取り出した物…銃だ。 「そのガキよこせ」 瞬間、何かが頬を掠めた。 「ぐああああっ!」 ブルーノの悲鳴。見れば右肩から血を流している。 それだけではない。傷口からは白い白煙と肉の焦げる嫌な臭いが漂っている。 これは!?
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