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「優子ちゃん、どうかしたの?」
不意に声を掛けられ振り返ると
そこには明美さんが呆れた顔をして立っていた。
「どうもしませんよ?」
「どうもって……。
スタートボタンも押さないで、
そんなところに突っ立て邪魔なんだけど」
ため息交じりに言われ確認してみると、
明美さんの言った通り原本をセットしたままで
スタートボタンを押し忘れていた。
「すみません」
慌てて謝り部数をセットして
スタートボタンを押す。
「プライベートが忙しいのは分かるけど、
仕事に差し支えるような事だけは止めてね。
迷惑だから」
悪意をも感じられるくらいピシャリと言い捨てられ、
軽く睨まれてしまった。
ボーっとしていたのは悪いけど、
ちょっと言い方が酷い気がする。
まあ、自業自得なんだろうけどね……
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