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どうやらここは元々ホテルかマンションだったところのようだ。
穴を覗くと外の風景が目に映る。
外もここと同じように廃墟だらけで、しっかりとした建物なんて1つも無かった。
まるで戦争の後の光景だ。
しかし、これらを見てここがどこかの街だということが分かった。
俺は特に気にもせず、廊下だったであろう瓦礫だらけの通路を歩いた。
すると階段を発見、このままここにいては埒が開かないので下まで降りることに。
ここには、いや、この世界には俺しかいないのだろうか?
他に生き物の気配を感じないし、今も風が空洞を走る音と俺の足音が虚しく響きわたるだけだ。
「さて、どうしたものか」
1階まで降りてホテル(仮)から出てはみたものの、こんな状況、何から手をつければいいのやら。
何をすべきかわからないことと、落ち着きすぎている自分に思わずため息が出た。
とはいえこのままじっとしているのは尚更よくない、まずはこの廃墟と化した街を探索してみよう。
道は左右と真っ直ぐの3つに別れている。
「ん~……よし、右から行こう」
右側にはホテル(仮)よりも高い建物が見受けられる、まずはそこからもう一度街全体を見てみるとしよう。
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