子供

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「ここはどこだろう?」 俺はふと気がつくと見知らぬところにいた。 気絶していたのだろうか? ただ唐突に、意識がはっきりするとここにいた。 気持ちは妙に落ち着いている。 さて、場所を把握するために辺りを見回す。 周りはコンクリートの壁が所々崩れていながら四方を囲み、天井に至っては全壊で太陽の光が差し込んでいた。 「廃墟……みたいだな」 自分の記憶を探ってみるが、この廃墟に見覚えはないしそれになりより……何も思い出せない。 頑張ってみるけど、結果は変わらない。 だがただ1つ、自分の名前は分かっていた。 俺の名前は霧崎 敬太(キリサキ ケイタ) 今わかっていることはこれだけだ。 さっき辺りを見たときに鏡が目に入った。 当然そこには自分の姿が映し出される。 髪は黒で方目に少しかかるくらいの長さ、身長は160cm後半くらいかな? 性別は男だ、しっかりとついてたし。 「……外に行ってみるか」 ただ1つある扉を開けると、そこもまた似たような景色だった。 コンクリの壁が長く続いており、今俺が開けた扉と同じそれが並んでいる。 壁には点々と大穴が開いていて風通しがいい。
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