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「客が来ないから働かないとはいい身分じゃないか。そんなに給料を減らされたいのか君は」 「いやでもやることが…」 「よし、それではこれから君の給金は一時間につきシシャモ一匹ということに――」 「はいはいわかりました!わかりましたよ!」 店が営業不振にならずとも減給されそうになった椿はしぶしぶと椅子から立ち上がった。汗水たらして働いたその対価が小魚一匹では堪らない。
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