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心配無用・続
「三村くぅ~ん・・・」
朝登校した早々に泣きつかれる。
くしゃくしゃな顔も、潤んだ瞳も信じらんないくらい可愛くて、か弱い小動物みたいだ。
「どうしたんだ?」
「私・・フラれちゃったのぉ~~!」
知ってる。
とゆうか、付き合った時点でこうなることはわかってた。
天然ドSな彼女を受容出来る男なんて世の中そう居ないだろう。
きっと彼女のバイオレンスな奇行に付き合えるのは僕だけだ。
「大丈夫。桃子さんには相応しい男が現れるさ。」
「!三村・・くん?」
「桃子さん・・・」
驚いて固まる彼女をそっと抱き寄せる。
唇まで10センチ。トリートメントの甘い香り。魅力的過ぎてクラクラする。
「きしょい。」
バゴォ!!
「ぐぶっ・・・」
「気安く下の名前呼ぶんじゃねぇーーー!!!!」
「ぶ!ば!ゴ!ギャんッ!!!」
鳩尾(みぞおち)に一撃。
左頬に蹴り。
アッパー。
右頬に拳。
脳天に肘鉄。
うん。
失恋したてとは思えない見事な激烈豪快ラッシュだ。
血反吐が宙を舞い、僕は今日も昇天する。
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