第一話『学年一の優等生』

8/12
前へ
/24ページ
次へ
次の日、学校に彼女はいなかった。 夕暮れの帰り道。 部活終わりまで待っていてくれたツンと二人で歩く。 しかし、僕は悩んでいた。 昨日の相談を受けて、初めは、クーさんに頼られた優越感に満たされて、それで満足して、でもそれはクーさんにとって何の解決にもなっていなくて。 結局僕はクーさんの悩みを受け止めることなく突っぱねて、そのまま彼女に辛い道を進ませることになってしまった。 僕には彼女を守ることはできない。 でも、力を貸すことくらいはできたんじゃないか? 後悔と罪悪感が後から追ってくる。 結局僕は自分達の身が怖くて、クーさんを生け贄にだしてしまったようなものじゃないか。 ぐるぐると思考を巡らせていると、ねえ、とツンが話しかけてきた。 ξ゚⊿゚)ξ「結局、あんたは何がしたいの?」 (;^ω^)「お……」 ξ゚⊿゚)ξ「クーさんを放っとくのが怖いんでしょ?」 (;^ω^)「……」 流石幼なじみ、よくわかってる。 なんて感心していると、ツンが僕の手を引っ張りながら駆け出した。 ξ゚⊿゚)ξ「最初から悩んでる暇なんてないわよ。このウスノロブーン」 ( ^ω^)「お……」 ( ^ω^)「どこに行くんだお?」 ξ゚⊿゚)ξ「決まってるじゃない」 ξ゚⊿゚)ξ「クーさんの家よ」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加