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着替えてグラウンドに集まって、しばらくすると体育の先生が来た。 「えー今日からは、みんなが大好きな持久走をするぞー」 「えー!」 「この時期に持久走!?」 「嘘だ~…」 回りのみんなからは非難の声が聞こえてくる。 「…………」   どうしよう―― そればかりが私の頭の中を渦巻く。 「ってな訳でー…今日は持久走1回目だから測るぞ」 「やっぱり1回目は測るのかよー!」 「いーやーだー」 「こらこら、いい加減静かにしろよー持久走は逃げないぞー」 私は声も出すことができずに立ち尽くしていた。 焦ると冷静に考えることができなくなる私…… ――どくん、どくん… 大きくなっていく。
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