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懐かしい響き…… 忘れるはずがない。 否、忘れたくても……忘れられなかった。 「…………お兄、ちゃん?」 鳥居 秋斗(トリイ アキト) 私の2つ上のお兄ちゃん。 「え、でも……」   お父さん―― 私の病気が発覚した1年後、お父さんとお母さんは離婚した。 信じられなかった。 朝起きたらお父さんとお兄ちゃんがいないなんて…… 私はお母さんと一緒に……というよりも、お兄ちゃんはお父さんと一緒に出ていってしまったんだ。
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