新撰組と海里ちゃん

3/15
前へ
/15ページ
次へ
彼、山崎 丞は文久3年に新撰組へ入隊し、元治元年に諸士調役兼監察への配属が決まった。 彼は実に優秀だ。 生家は医家であり、彼もまたそこで医学の勉強をしていた。 それだけではなく、香取流の棒術にすぐれていた。 そんな彼は新撰組になくてはならない存在だった。 情報収集能力にも長けており、潜入捜査もお手のもの。 土方からの信頼が厚い彼は、今日もまた、土方の命で動いていた。 ースー… 自室に戻ると黒装束を脱ぎ寝間着に着替える。 疲れた体を引きずるようにし、山崎は一日を終えようと瞼を閉じた。 **** 「ん…」 外から聞こえる鳥のさえずりで、今日も目を覚ました。 少々肌寒く、布団の中でモゾモゾとしていた。 「………」 何か、普通ではあり得ない感触が伝わってきた。 しかも間近から。 .
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加