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「……、隊長?
なぜ、ここに、いらっしゃるのです?」
王城の東の端。
鍛練場が一望できる執務室にもくもくと書類を裁く人を見つけ、一抱えの書類と共に扉を開いた男、ロシは目を見開いた。
直前の戦闘で、部隊を率いるカイ隊長は負傷、ロウニ副隊長は意識不明の重体という損害をもたらした。
滞る前に、と仕方がなく代理で書類を片付けようと、ついでに押し付けられた書類とともにロシは重い足取りで執務室へ。
ため息と同時に開いた扉の先に、いつものようにカイ隊長がデスクに座っていたのだ。
いつもと違うのは、包帯まみれであることだ。
「ああ。
ロウニの意識が戻るまでは、オレが代行しようと思ったからな。
早めに後処理をしておくに越したことはない」
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