アキノソラ

4/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
「で、話って何?」 彼は戻ってきて、私の隣に座りお茶を飲みながらそう聞いた。 「あのね・・・別れてほしいの」 勇気を出してそう言った。 しかし、彼は何も答えずしばらく沈黙が流れた。 しばらくして、彼は涙を流した。 「好きな人でも・・・出来た?」 「うん・・・」 また、沈黙が流れた。 彼はずっと涙を流していた。 静かに、ずっと。 「ごめんなさい、いきなりこんな話して」 「知ってたよ、もう俺に恋愛感情がないの。でも、それでも良かった。君が傍にいてくれるなら。」 「ごめんなさい・・・」 「いいよ、別れようか。」 「うん・・・ほんとうにごめんな」 「言わなくてもいいでしょ?もう謝んないでよ、何回も。」 彼はそうつぶやいた。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!