第19話 【自殺の真相】

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    腹が―――燒(や)けるように熱い。 『かはっ』 北條は吐血した。 「オメェは“紅蓮”だが、こっちは“炎獄(えんごく)”だ」 天めがけ、右腕を突き上げた。 北條は空中を舞い、工場のなかまで吹き飛ばされた。 『北條さん!』 静季の問いかけに、まったく反応しない。 「見たかガキィ!!仲間がどんどん倒されてくぞ!オメェもはやくかかってこい。すぐ仕留めてやる」 アカムシの長髪を受けるように、月弥は霊剣を構えた。 「変わった大剣だな。降魔(ごうま)の剣か?」 月弥は答えない。 目の前の敵を撃ち滅ぼすことだけを考えていたからだ。 「それなら―――こっちも武器を使わせてもらおう」 アカムシは、たずさえていた刀を鞘から抜き、火焔を纏わせる。 妖気によって変形する刀は、その場で製鉄され、あらたな武器となって降臨した。 巨大な円月輪(チャクラム)。 円形の周りを、炎獄がうねりをあげている。 かたちは完全に“火の車”であった。 「名付けて『葬転輪牙(そうてんりんが)・火天(カテン)』」 巨大な『火天』の中央に腕をいれ、肩に担いだ。  
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