2人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
prologueーーー平穏は息苦しく、不穏は肌寒い。
「ーーー、これ、どうしろっての…?」
12月17日、
クリスマスの一週間前というこの日。
学校に遅刻しそうになり
今まさにアパートを出ようとしていた神沢裕麻の元に
怪しい封筒が届いた。
「…これ明らかに開けたらヤバいよな。絶対に何か巻き込まれるパターンだよ。」
いや、実際にそんな目にあった事は一度もないし
漫画の見過ぎだと、自分でも思う。
「でも、見ないと解決しねーしな…。
見てみるだけ見てみるか。」
封筒の口をペリペリと手で丁寧に剥がし、
中身を取り出す。
中に入っていたのは
手紙と本に挟む栞のような物…、
というか栞だった。
最初のコメントを投稿しよう!