prologueーーー平穏は息苦しく、不穏は肌寒い。

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prologueーーー平穏は息苦しく、不穏は肌寒い。

「ーーー、これ、どうしろっての…?」 12月17日、 クリスマスの一週間前というこの日。 学校に遅刻しそうになり 今まさにアパートを出ようとしていた神沢裕麻の元に 怪しい封筒が届いた。 「…これ明らかに開けたらヤバいよな。絶対に何か巻き込まれるパターンだよ。」 いや、実際にそんな目にあった事は一度もないし 漫画の見過ぎだと、自分でも思う。 「でも、見ないと解決しねーしな…。 見てみるだけ見てみるか。」 封筒の口をペリペリと手で丁寧に剥がし、 中身を取り出す。 中に入っていたのは 手紙と本に挟む栞のような物…、 というか栞だった。
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