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「……ん……」
窓から朝の日差しが差し込み、その光で俺は目覚める。
「ん……ふわあぁぁ……眠い……」
しかし眠い……何だかだるいな……。
まあ二度寝くらいいいよね? 昨日頑張ったんだし。
そのまま、また目を瞑って夢を見――
「えい!」
「ぐぶっ!?」
れませんでした~つか意識が別な意味で飛びそうになったんだけど。
「……兄さん、起きて」
「お、起きるから……もう高校生なんだからのし掛かりは止めてくれ……」
「兄さんが起きないのが悪い……」
犯人は瑠奈。俺が時間なのに寝ていると、のし掛かりで起こしてくる。
前までは「痛いな~もう」と冗談で済ませれたのだが、今や高校生。成長しているので冗談じゃなく、ガチで痛い。
まあ瑠奈の言う通り、俺が起きてればいいんだけどな。
「……朝御飯、出来てるから、冷めないうちに食べて」
「分かったよっと……そんじゃ食べるか」
「……うん」
瑠奈が相変わらず自然に上目遣いでそう言ってくるので、俺はベットから下りて、そう言うと、瑠奈は頷きながら返事をする。
俺達は一階へ降りた。
「あ、おはようございます雷斗君!」
「おはよう、水鳥さん」
一階に降りると、水鳥が挨拶してくるので、俺も挨拶する。
「あ、さん付けはいいですよ!」
「えっ? えっと……水鳥?」
すると、水鳥にそう言われる。
えっ? 確かに心の中では普通に呼び捨てに出来るけど、それを口に出すのは……。
まあ何とかして呼び捨てにしたけどさ。
「む~……どうして名字なんですか! 同級生って感じがしません!」
「えっ……そ、そういうもん?」
「そういうもんです」
だが、彼女には駄目な所があったみたいで、頬を膨らませて更に指摘される。
って待て……それって彼女の事を下の名前で呼べって事!?
い、いやいや! だって彼女は学園のアイドルみたいな人だぞ? 皆が水鳥さん、て呼んでいる中で俺だけ愛莉と呼ぶ事になってしまうぞ!
「えっと……愛莉……?」
「はい! よろしくです、雷斗君」
まあ結果的に呼ぶ事になったんだけどね。
言い訳をさせてもらうと、水鳥って呼んだらまた指摘されて~と無限ループしそうだなと思ったからです。
因みにこの会話中に朝御飯を食べ終えました。
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