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世界は不公平だ。
街に溢れるヒトを見ていると本当にそう思う。
こいつ等はのうのうと生きている。
守られているのが当然みたいな顔しやがって心底ムカつく。
(もしココにクリーチャーが出てきたらどうなるんだろうな)
意味もなくそんな事を考えてみる。
崩壊する建物、
原型もなくグチャグチャな血肉、
響き渡る怒号と悲鳴、
飛び交う銃弾、
惜しみなく使われる能力、
(何だ、俺の日常じゃないか)
突然、プルルルっとスマホが鳴る。
着信相手は“会社”
俺は着信に出る。
「はぃ、こちら休暇を楽しんでいる伏見咲良、ピチピチの15才で~す。用件をどうぞ。」
「中尉、ピチピチは死語ですよ。まぁそんな事は置いといてお仕事ですよ」
「あぃあぃ、んで今日は何よ」
電話の相手は溜め息を吐くと仕事の詳細を口に出し始める。
「場所は旧市街地跡、クリーチャーが数体現れました。殲滅をお願いします。」
(撃退ではなく殲滅ときたか)
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