prologue

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「……………」 「中尉?」 黙り込んだ俺をおかしく思ったのか、電話相手は俺を呼ぶ。 「君、名前と階級は?」 「ハッ!自分はバージ ナドー伍長であります」 バージは俺の質問に素直に答える。 「fmfm、では伍長?言い方が違うぞ、殲滅ではない撃退だ」 「え…」 バージは俺の言葉に呆気にとられたような声を出す。 「クリーチャーの全てが敵ではない、隣人を見ろ伍長、人間だけか?」 「…いえ、アピシアンの方も居ます」 俺の言葉にバージは少し元気を無くしたように答える。 「つまり、そういうことだ」 「はい…」 「では、お仕事に行きますかね」 俺はそこで通話を切ろうとする。が、 「あの中尉!…ありがとうございました」 「あぃあぃ」 「中尉は…すごいですね…」 「ま、この年で中尉をやってればな」 今度こそ通話を切る。 「さて、行きますかね」
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