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野犬の群れみたいに、エンジンをうならせながら、車やスノーモービルの一団が疾走している。
スピードを出しているので、木にピッタリと身を寄せていたおかげで気付かなかった。
ザラザラした幹が不思議に心をなだめた、自分が生きていて、これは夢ではなく、自分は目覚めていることを思い出させた………。
ブカブカの黒いズボンと暗視ゴーグルを身につけ、レーザー・ポインター付きのオートマティックの武器を持って不気味な波のように谷から斜面を這いあがってくる大人の兵士たちは、二人の目には異様な怪物に見えた。
二人は再び走りだした。
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