脱走

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マウの背後で、雪をかきわけながら斜面をのぼってくるスノーモービルとかのうなりが大きくなった。 いつものように、ゼロが指揮をとった。 彼は即座に冷静に意識を集中することができる。 ゼロは軍隊式の手信号(全員が教官から教わる)を使い、仲間を脱出/回避ペアにふりわけた。ひとつ、またひとつとそれぞれのペアが森の別の方向へと姿を消した。 ゼロがマウとサイガとラインに行くようにきびきびと合図を出したとき、マウは首を振った。 ゼロを残して行くのは嫌だった。 仲間が別行動をとる理由が理解出来なかった。 人数が多いほうが有利ではないのか?
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