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「でも、もう仕方がないし」
そう、どんなに足掻いたって、組織の決定は絶対だ。
「会社、辞めようかなっても思ったんだけど……」
「辞めちゃダメだ。負け逃げなんて悔しいだろ」
呉はどんっと拳で机を叩いた。
「うん、だから、もう少しだけがんばってみる。引き抜きで来たとかいうそいつを引きずり降ろしてやろうかな?」
「あぁ、それ、いいな。俺も協力してやるよ」
「うちの部署に来たことを後悔させてやる」
冗談とも本気ともつかない口調で、ふたりでくだらない作戦を立てては笑い飛ばしていく。
やっぱりこういう夜は同期と飲むに限るな、なんて改めて思った。
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