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失礼な。
声楽部だって、一応活動している!
…と言いたい所だが、吹奏楽部で日夜練習に励んでいる里未からしたら、声楽部なんて活動していないも同然だろう。
…それに、先生の都合で休みが多く、今日も例によって休みだったので否定できないのは事実だ。
「まぁ、ね」
私はそう答えとく。
「今回は出張らしいよ?」
「…あの人、部活の顧問やる気あんのかな…。もうここまで来たら顧問代わった方がいいんじゃないかな~」
里未があまりに真剣に言うので、つい面白くて笑ってしまう。
「あはは!」
「笑い事じゃないって!」
そう言った里未だが、私の笑いに吊られ、最終的に二人して大笑いした。
二人しかいない教室に響く笑い声は、本当に楽しいはずなのに反響するせいなのか、何故か切なく感じる。
窓から見える空では、雲がゆっくりと風に流されていた。
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