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「兄上。
直接本人に聞いたらどうか」
次に珠忌が向かったのは腹違いの弟、クシナの所。
「直接はダメ、だよぃ」
空になったコップを机に静かに置くと、懐からジタバタと暴れる青いヒヨコを取り出し遊び始める
「“クイズ”の答えを、問うた相手に聞いたら意味がないからねぇ」
「そうか…
では兄上はその先生の事をどう思っている?」
ん~…
同じ科を担当する教師、真面目、危険人物、殺っても死ななくて逆に殺られそう、いつか悪戯してみたい、ちょっと怖い
でも最終的には自然と近くにいて、話しかけられると少し嬉しい……気がする
それに、優しい部分もあった
「隣に…傍にいたいと思ってしまう人間、でっせ」
「…好意を寄せるきっかけや理由は人それぞれ。
兄上の気持ちはその先生と同じものだと思う
…某は応援しているからな!」
目を輝かせ拳をぐっと握る可愛い弟に思わず癒される
軽く10分ほど気が済むまで抱きしめると軽い足取りで部屋を出た
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