元気が一番

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星「未来ちゃん欠席かぁ~」 一応星梨花には最上静香という話し友達がいる。けれども未来がいない学校生活はさみしい。 頭を掻いて窓の外を見る…すると硝子の向こうに影があった。 未来だ話しかけようか。しかし今は四時限目の物理の授業中だ。 星「小鳥先生!トイレに行ってきます」 教室を抜け出し外に行く。未来を発見し背後から声をかけた。 未「わっ」 星「何ビビってるの!こっちがびっくりよ」 未「だって家に居てもつまらないし~」 星「風邪は?」 未「治った」 授業に戻ると先生の顔色が変わった。 先「あなたインフルエンザでしょ!来たらダメとお医者様が言っていたはずです」 未「だって治ったんだから。こんなに元気!」 星「家で寝ていたほうが良いと思う」 未「ダイジョーブ」 ―――キンコーンカンコーン 星梨花と未来と静香は校庭で弁当を広げた。特に未来のは豪華。 静「すごい美味しそう。色も凝っているし」 星「私のも見て」 静「結構普通ね」 星「ガーン」 未「自分で作ったんだ」 静「将来はコックさんになれるわ」 こんなふうに言われると照れる。けれど実際のところ残りものを詰めてきただけだった。 未「コックかあ…ちょっと面白そう」 いままでアイドルのことばかりで頭がいっぱいだったがそれも悪くない。 星「はい、あ~ん」 未「もぐ―――ん?ゲフンゲフンゲフンゲフンッ」 静「治ってないじゃない。まさか咳を我慢していたのね」 さらに続ける。 静「早く帰りなさい!!!!」 次の日、欠席者が三人出た。いつのまにやら彼らは感染していたのだ。恐るべしインフルエンザ!
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