王子様はいずこに

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梓とたわいのないおしゃべりをしながら自転車をこぐこと10分。 「梓!ちょっと止まって!」お姫様らしくない大声をあげて、私はアレクセルを緊急停車させた。 「え!?」 梓も私に驚いて、慌てて自転車を止める。 「あそこに人が…。」 「えっ!ちょっ…やばぃじゃん!」 私と梓の目線の先。 そこには人が倒れていたの。問題は…その人の服装と背格好。 遠目から見てもわかるサラサラそうな金の髪。 そして…青いマント。 「王子様…?」 「え?ゆ、優姫?私、今日はコンタクトしてなくてよくわからないんだけど…。」 「王子様だわ!」 「ちょっ…優姫!」 梓が止めるのも構わずに、私は倒れている人…いえ、王子様に駆け寄った。
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