02能力格差

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そのあと、九条院さんが零を涙目にさせるぐらいみっちりと説教(という名の拷問)をした後、俺たちはクラス表を見に行った。 「藍は何組?」 「私は、A組。零はBだね」 このクラス分け…不公平ではないだろうか。 クラスは、能力の高い順にAからEまである。 因みに俺は、Eだ。 「あれ?郁人君はEなの? 何で?」 そりゃ、俺が得意なのは実技だ。 あの順位は完全に実技が大半を占めている。 「高宮君は実技の点数が零ぐらい。 だけど、筆記が圧倒的に足りなかった。ただそれだけ」 九条院さんが俺に代わって代弁してくれた。 「まぁ、そんなとこだ」 「えー…郁人君、勿体無い」 クラス分けでは、筆記の点数だろう。 筆記といえども、細かい術式だ。 それを、小規模な魔術を紙へ書いて封印出来たタイムだ。 実技に聞こえるが、実は筆記試験だ。 どれだけ正確に書くかで決まる。 俺は、その処理が苦手だ。 ただそれだけ
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