ニュース。その時間は数秒。

5/6
前へ
/7ページ
次へ
 抱き付いてきた彼女の頭を優しく抱く。 そのまま泣き止むのを待った。 ……ようやく収まってきたようだ。 「大丈夫?」   彼女はただ、こくんこくんと頷いた。 どんなに裏切られても、こいつの可愛さはどうしても許したくなってしまう。 「ごめんね… ごめんね… もう、しないから。 龍君を悲しませること。」 「分かったから。 大丈夫。」 頭を優しく撫でる。 その手をゆっくり頬へ持ってくる。 そしてゆっくりと顔を近付ける。 そして唇を…… 「あっ……」 「どうしたの?」 「ごめん。 昼に餃子食べたの忘れてた。」 「もう…… 龍君………」 「ごめん、ごめん。」 俺はポケットから錠剤のような物を口に含み噛み砕いた。 そのまま彼女の唇を奪う。 舌を入れ、絡める。 「んん…… ん………」 唾液を絡め、流し込む。 彼女はそれを、飲んだ。 もう一度、舌を絡め、口を離した。 「はぁ…はぁ…はぁ…… 頭がぼぅっとしてきた。」 彼女の目は虚ろになっていた。頬が紅潮している。 「なんだか…… 眠い…よ……」 そのまま俺の胸にもたれかかって、寝息をたて始める。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加