* 玉の輿にコンニチワ

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「会長はお前を『雅の婚約者』として連れて来いと言った。」 「ハイ?」 ぱちくりと瞬きした。 「でもそれを言った所で、お前が素直に来るとは思えなかったから、雅か暁が勝手に『家政婦として』と言うことにしたんだろう。…お前を連れて来れないことで、会長がまたヘソを曲げて屋敷に戻らないと困るからな。」 「…じゃ、雅さんも…?」 「お前が婚約者になるという事は承知してる。」 「そんなバカな!?」 のけ反る勢いで驚いて、後ろのドアにガタンと背中がぶつかった。 …何の為に!? 何で雅さんと私が!? それで雅さんはいいの!?よくないに決まってるよね!? 鷹守さんがコチラに近づいてきた。 「『そんなバカな?』…全くだな。何で野良猫をわざわざ。」 鷹守さんは私のすぐ傍まで来ると、蔑むような目で見下ろした。 冷ややかな切れ長の目。
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