9894人が本棚に入れています
本棚に追加
東條さんは私の為に、鍵がかけられる部屋を用意してくれた。
って言っても、カタンと留め金を落とすだけの簡単なボロ鍵だけど。
『近々ちゃんとお風呂場にも鍵を付けるから』っても言ってた。
まさか東條さんを男として警戒するワケないのに、『そこはやっぱり若いお嬢さんだからちゃんとしないと』って言って譲らなかった。
でも、そうやって紳士的に気を遣ってくれるのは嬉しかった。
…まぁそうは言っても、お風呂場にどんな鍵を付けるつもりか分かんないけどね?
私の部屋の鍵なんて、私でも簡単に壊せそうなヤツだしね?
そして私の部屋、ガラクタ置き場になってて、イロイロ大変でしたけどね?
キッチンもそれはそれはヒドイ有様だった。
やっぱりゴミがあるワケじゃないんだけど、洗いっぱなしの食器とか、封を開けていないレトルト食品とかがそのまま放置、放置、放置。
不潔とかじゃなくて、ただもうホントに雑多。
どうやらある程度の清潔性は持ちつつの、本気で片付けるコトが苦手らしい。
最初のコメントを投稿しよう!