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「どうした?」
鷹守さんの後ろから、ヒョコッと雅さんが顔を出した。
私達を見てすぐ優しい笑顔になる。
「タカ、また何か怒らせてる?」
「……。」
鷹守さんはしれっとしていて何も答えない。
その態度にもイラッときたけど、どうにか抑えて穏やかな表情を作った。
「雅様は夕食どうされますか?食べていかれるようでしたら、雅様の分も、ご用意致しますが。」
『雅様の分も』だけを強調して、鷹守さんを見ないようにして笑顔で尋ねた。
我ながら大人気ないけど。
そしてさっき鷹守さんにイヤミを言われたから、ちゃんと『様』を付ける。
ブフッと雅さんが吹き出した。
「ほら、怒らせるから。タカのゴハンはないって。」
「……。」
私の稚拙な反撃に、鷹守さんもちょっとイラッとした表情で私を睨んでる。
「春芽ちゃんいいねぇ、タカに反撃するヒトってそうそういないから。」
雅さんがハハッと声を立てて楽しそうに笑った。
鷹守さんが忌々しげに言い捨てた。
「猫は家猫に限るな。」
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