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…野良猫だから従順じゃないと?
私は笑顔を意識して、ニッコリ応えた。
「猫はご主人様にしか懐きませんので。」
暗に『アンタに雇われてるんじゃないっつーの』って言ってやる。
雅さんはますます楽しそうに笑ってから言った。
「ここで食べてくよ、春芽ちゃん。…申し訳ないけど、ウチの番犬の分も用意してやってくれる?」
「……。」
今度は雅さんを壮絶な表情で睨んだ鷹守さん。
「ハハッ。」
思わず笑いをこぼしたら、私もキッと鷹守さんに睨まれた。
雅さんはまたクスクス笑ってた。
「春芽ちゃん、ホントに『様』なんて付けなくていいから。俺もできれば言われたくない。…タカも。もうあんまりイジメんな。」
「……。」
鷹守さんは何も答えずフイッと視線を逸らすと、そのままどこかに歩いて行ってしまった。
「…番犬なら番犬らしく、もう少しちゃんと躾けた方がよろしいかと。」
ため息をつきつつ、ちょっとイタズラっぽく雅さんに言ったら、雅さんはブハッと吹き出してた。
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