第三話 成神くん襲来!

6/18
2862人が本棚に入れています
本棚に追加
/533ページ
「うぃーす!士郎、約束どおり土産買ってきて…やった…ぞ…?」 「……」 突然のことで、俺は言葉を失ったかのようにポカ~ンとしている。目の前には、俺と同世代くらいの男がいた。そして、俺はコイツをよく知っている。 「あれ…君、だ──」 ガチャン!! 俺は、ドアを思いっきり閉める。 な、な、な…何で“士騎”がいるんだよ!?あまりにも、突然すぎてドア思いっきり閉めちまったし。絶対に変な奴だと思われたな…。 しかし、今はそんなことはどうでもいい!この絶体絶命の場面をどうやって切る抜けるかが問題だ!どうする!どうする、俺!? ブーブーブー! 今度は、ポケットに入れている携帯のバイブが鳴り響く。 「こんな時に、いったい誰だって…士騎!?やべぇーよ!出れるわけないじゃん!」 「あれ?姫乃ちゃん、そんなところで何やってるの?」 女神キター!まさに不幸中の幸いだ!俺は、すぐに楓さんに駆け寄る。 「か、楓さ~ん!助けてよ!」 まるで、のび太くんのように助けを求めて抱きつく。 「あらあら、どうしたの?」 「じ、実は──」 ピ~ンポ~ン 再び、呼び鈴が鳴り響く。 「あら?お客さんかしら?ちょっと、待ててね」 「楓さん、ちょっとまって!」 「は~い。今、あけますよ~」ガチャ 俺は、楓さんがドアノブを回すのと同時にリビングの方へと身を隠した。
/533ページ

最初のコメントを投稿しよう!