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「──姫川…姫乃…」チラ
「え、ぁ、あ、え~っと…成神士騎だ。よろしくな」
「ふん…」プイ!
今の俺は、不機嫌だ。そりゃそうだ。一番、会いたくない奴に今日会ってしまったのだからな。
俺の予定では、体が元に戻るまでは会うつもりはなかったのに…楓さん、一体どういうつもりでコイツを家に上げさせたんだ?
「あはは…やっぱり、何か警戒されているっていうか嫌われちゃいましたかね?」
苦笑いを浮かべる士騎。
「ううん、違うのよ~。この子、ツンデレだからッ」
うるせぇー!誰が、ツンデレだ!
「へぇ~…ツンデレですか?」ジィー
な、なんだ…!?コイツ、すげぇ~俺のこと見てんだけど!
「なんか、雰囲気が士郎に似てますよね?」
「──!?」ギクッ
コイツ、昔から変なところで鋭かったりするからな…っ。まさか、バレたか?いや、普通現実的に考えて、いきなり男から女になるなんて考える奴いるわけ…ないよな?
「え?あ~士郎くんもツンデレだしねッ」
「ぁ、いや…何ていうか、言葉じゃ言いづらいんですけどね…何となく、そういう雰囲気が出てるって感じですね。そう言えば…士郎の奴は今日はいないんですか?」
「あ~士騎くんは知らないんだっけ?実はね、士郎くん──」
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