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僕らの目は、前を向くためにある。まさにその通りだと僕は思う。
何かある度に俯いていたなら僕らは……人類はきっと、今日日生き残ってはこれなかっただろう。
何があっても挫けず、悔しさを糧にしてきたからこそ、人類はここまで繁栄してきたのだ。
挫折から学び、失敗をバネにし、立ちふさがる絶望に立ち向かってきたからこそ、今の僕たちがある。
ーーでも、巨大な壁に阻まれて、立ち止まってしまったとき。自信がなくて、歩みを止めてしまったとき。
僕らは前だけじゃなく、横や後ろだって向いていいはずだ。
進むのが怖くなったとき、自分の背中を押してくれる誰かが。
一緒に歩こうと隣で笑いかけてくれる誰かが。
ともに壁へと挑んでくれる人がーーきっと沢山いるはずだ。
だからーー頑張ろう。
つまずいて、滑って、転がって。傷ついて。
ボロボロになりながらもーーそれでも歩き続けるのだ。
僕らの足は、前へと進むためにある。
僕らの手は、隣人と繋がるためにある。
僕らの腕は、希望を掴むためにこそある。
僕らはーー生きるために生きている。
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