閉所恐怖症

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その時は鍾乳洞での出来事も特別思い出していたわけでもなく ヒプノセラピストの卵として 実技練習のためにセラピスト同士がペアになり 実際にセラピスト役 と クライアント役に順番になりながら実技練習を行うと言うものだったので 私は先にクライアント役になりました そしてセラピスト役の方のカウンセリングを受け いよいよ潜在意識の魂へaccessをするための催眠誘導が始まり その声に耳を傾け身を任せていると 深い催眠へと入って行きました 暗闇━━━寒い…ここどこ? 嫌だ怖い!!! そう叫ぶと セラピストが直ぐにその場所から私を離そうとしたので 大丈夫…今はあなたが傍にいてくれるから… この状態を直視でき見ることが出来ます そう私が答えると いつでもその身体から抜け出し光溢れる次元へと移動することが出来ます 我慢や無理をせずにいつでも伝えて下さいとセラピストに言われ ゆっくりゆっくり今いる時代を見て行きました まっっくら…とにかく寒むくて とても息苦しく狭い… 誰か私の他にもいるみたい でも暗くてよく顔も見えないし その人が男性で何か箱の様なものもあるというのは判るけど 誰なのか…は解らない あっ…微かな光が見えてる あっ!!!嫌だ 行かないで!待って 置いていかないで! 扉を閉めないで━━━!!! と泣き叫び 慌てて扉の方へ駆け寄ろうとしたら 何やら足が引っ張られ転んでしまいました 鎖…足首に足枷がはめられてる 私の叫ぶ声とは裏腹に急いで 重そうな扉が閉ざされました 私も慌てて起き上がり 出して!ここから出して!と ひんやりと冷たい岩をドンドン叩き 泣き叫び続ける中 ハッキリとなぜ自分がそこに入れられたのか…その理由を思い出しました ここは・・・お墓の中… そして横たわっている男性は 私が召し使いとして使えていた王… 王が病死したため 私が死後の王の身の周りの世話をする者として選ばれてしまったんだ… 王が亡くなり 身分も低く 要領がいいわけでもない地味な私に白羽の矢が立ち 選ばれてしまったんだ… そっか…私このまま飢えと渇きと 恐怖に苛まれ死んでゆくんだった…
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