呪い

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午後の休み時間も終わり、客からの注文や質問、はたまた苦情の電話が事務所に鳴り響いている中で、この部所の責任者である中田孝三は、左手で頬杖をつきながら、自分のデスクの上ににある、緑の風呂敷に包まれている物を見ていた。 あれは昨日の事、中田は仕事で付き合いのある農家に呼び出されたのだった。 かなりの旧家で広大な農地を持ち、家の敷地も倉が2つ有るほどに広い。 前回訪れてから、約1ヶ月ぶりの訪問だった。 中田を出迎えてくれたのは中田を呼び出した、この家の4代目、矢崎喜平であった。
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