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「う~ん……」
喜平は難しい顔をしたまましばらく目を閉じ、何かの決心を固めてから、ゆっくりと目を開け、中田に話だした。
「頼み事態はね、大したことじゃあないんだよ。
しかしねえ、正直悩んだもんさね、こういう事を人に頼むってのはどうもいかん。しかしいかんともしがたい事態になってしまってねえ……
親戚縁者に頼んでみたものの、断られちまって、近所のもんもたよりにゃあならない。
で、真に申し訳ない事なんだが中田さん、あんたに頼めればと思ってわざわざ来てもらったんだよ」
「はあ……
で、いったい何なんです?」
いやね……
と言って喜平は、座卓の下から緑色の風呂敷に包まれたモノを取り出し、中田の前に、丁寧に置いた。
そして大きく一つ、ため息をつくと中田を真っ直ぐ見つめ意を決した様に言った。
「こいつなんだがね、2週間程預かってもらいたいんだよ」
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