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それから1時間後、美保と中田はとある喫茶店の前にいた。
何となく、午後から中田の様子がおかしいと思っていた美保が、
自分の気に入っている喫茶店があるから気晴らしにいきませんか?
と中田を誘い、このまま家に帰る気分でもなかった中田は、美保の誘いに少し救われた気がして、2人で喫茶店にやって来たのだ。
ビルの1階に入っている喫茶店の外壁は黒一色に塗られ、木製のドアの横に看板が置いてあり、ソコには、忘我、と書いてあった。
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