悪運だけはよかったわ

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「神、とな?」 そうよ? ふーん 俺の記憶はトラックに引かれたところまでだ 目の前?のこれは神だという なんてこったいちんぷんかんぷんだ 「質問していい?」 どうぞ? 「神ってのはあれか?ゼウスとか仏様とかそーゆー?」 うーんその質問は答えにくいね 分かりやすく言えばその通りよ ただ俺はそんなてめぇらの陳腐な考えから至るようなものでもねぇ 全てを知り、全てを知らず 全てのものであり、全てのものでない それが僕の存在だ 君の理解は超えてるだろうけど 「うん、まったく分からん ていうかさっきから喋ってんの? それになんか喋り?方が統一されてない?」 喋っている・・・いや喋っていないかもしれない 君のわかりやすい言い方で言えば 僕の伝えたいことを感じている、がいいかな? 君の「言葉」という概念に基づいて君が言葉の伝達手段と共に感じているんだよ 試しに俺は喋っているって信じ、考えてみな 俺は言われた通りにしてみる 「どうだ?今度はちゃんと喋ってるか?」 「おー」 喋ってるように聞こえる 正直さっきから二重に聞こえたり感じたりでわけ分からんかった
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