大好きなお兄ちゃん

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右手を下に、左手を上着に滑り込ませる。 「ぁ……ん、…ふあっ…」 「美鈴ー?」 「ひぎゃゃゃあっ!!!?」 「…どうしたの?」 これからまさに夢の国へ行こうとしていた矢先、最愛のお兄ちゃんが不思議そうに見ていた。 幸いお兄ちゃんの角度からは見えていなかったよう。ふぅ… 「ん、んーん、何でもないよ!…今日は起きるの早いんだね?」 そう、お兄ちゃんは大体10時に起きる。 先週の土曜は10時3分。日曜は9時53分。その前の週は、9時49分。10時11分。 対して今は9時7分。だから私はゆっくりと楽しい運動にいそしもうと思ったのに… 「あぁ…うん、寝苦しくてはやく目が覚めちゃった」 眠そうに目を擦るお兄ちゃん。はぁはぁっ可愛いよぉぉぉっ 「そ、そっか!あ、朝ごはんそこにあるから!」 「うん、ありがとぉ」 もそもそと朝ごはんを食べるお兄ちゃん。 何もバレていないことにホッとする。 「じゃあちょっと美鈴は美鈴の部屋にいるねー」 「おう、」 いそいそと美鈴の部屋に向かう。 え、何しにいった? …そんなのわかる、よね?
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