第一章 仲間は何処だ?

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 乗船許可証は他の大陸へ渡る為に必要なもので、これが無いと外洋船に乗せてもらえない。 それには一応理由があり、航海中に魔物と出くわす事があるからだ。  目的と実力が合致しない限り、中々出してもらえないとも聞く。 目的は別として、僧侶と魔法使いだけのパーティが実力充分だと認められるかどうかは、正直分かりかねる。  そもそも、ニア学園長が魔法使いだなんて、見た目からの推測にしかすぎないのだけど。 加えていえば、アカデミーのトップに立つ人間の実力がどの程度かも定かではない。  ニア学園長の実力については、魔物との戦闘があれば直ぐにでも…… 「――っと、タイミング良く現れたね……」 『ガアアアアッ!!』  突如現れた魔物は、全身真っ黒な熊といえば分かりやすいか。 その名もダークベアー。レベル10の、はっきり言えば弱い魔物だ。 「ニア学園長。お手並み……」 「――”ホーリー・ランス”!」  僕の言葉半ばに、ニア学園長は詠唱破棄で魔法を発動させた。 ダークベアーを囲う様に生まれた幾つもの輝く槍。  それは中心に佇むダークベアーへ一斉に襲いかかった。
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