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光の槍は容易くダークベアーの皮膚を突き破り、焦がし、四方八方から串刺しにする。
一瞬、蒸発する様な音が聞こえたと思えば、ダークベアーは直後に炭と化した。
――強っ……ていうか、容赦ないね……
「やりすぎちゃった」
テヘッ、と、舌を軽く出して笑顔を見せたニア学園長は、久しぶりの実戦だから力加減が今一つだと説明する。
ちなみに先程の魔法はかなり難しい部類に入り、熟練の魔法使いが闇属性の相手に使用するものだ。
相当に魔力を使うはずだが、ニア学園長はケロッとしている。
「まあ、追々慣れていけばいいんじゃないですか?」
「そうね。片っ端から倒していきましょうね」
見た目からは想像もつかない前衛的な考えに、僕は軽く身震いしてしまった。
空笑いをしながら、再び僕達は一路王都を目指し歩き始めた。
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