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「一先ず西へ向かいましょう。港町”フォッシュ”で西へ渡る方法を探すの」
ニア学園長の提案を肯定した僕は、進路を一路西へ変更した。
街道を西へ向かうと、”谷間の道”と呼ばれる切り立った崖に挟まれた細い道へ辿り着く。
谷底を歩くと言えば分かりやすいだろうか。
以前、谷間の道は渓流だったが、何らかの影響で干上がったと聞く。
まあ、今はどうでもいいか。それは。
「じゃあ、行きましょうか」
「そうね。でも、道具を補給できなかったのは痛いわね」
言われてみれば、僕の手持ちにはマジックドリンクが4本と、少量の解毒ドリンク、携帯食料しかない。
謁見の前に補充すべきだったと後悔するが、今更ではある。
「まあ、いざとなればムーブで学園まで戻りましょう」
「それもそうね。行きましょうか」
やや楽観的に考えながら、僕達は街道を歩き始めた。
道中、魔物が何度か出現したが、ニア学園長があっさりと片付けた。
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