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街道を暫く歩いていると、街道脇に茂る草むらからウルフが4体飛び出してきた。
僕は軽く半身で構えると、四方を囲んだウルフ達を睨みつける。
――さて……どうしよう。
レベル5のウルフにすら悩まなければならないとは。
『ガウッ……!』
僕の考えが纏まるより先に、右にいた一体が飛びかかってくる。
余程お腹が空いているのか、口元からはだらしなく涎が流れ出ていた。
「えいっ!」
後方へ飛び退き、僕が佇んでいた場所に着地したウルフの腹部を横から蹴り上げた。
『ギャンッ……!?』
短く鳴いたウルフは、蹴り飛ばされた反動を宙で逃がし綺麗に着地する。
さすがにただの蹴りでは、一撃で葬る事は出来ないらしい。
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