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「それマジで言ってんの?」
「ホンマに」
口をひらいたのは金髪男でさっきまでのヘラヘラした様子はない。
「せやから兵庫から来たんや。」
あたしと光流は黙っているしかなくてヒドく静寂が耳にしみた。
「1人で生活出来んこともないけど」
真剣な表情をくずしてまた笑う。
「親父に相談したら北海道来たらええやんって言われて」
「それで俺らんとこに来たってこと?」
「せや。ホンマは親父のとこで厄介になるつもりやったんやけど」
「まぁ…親父んとこに行かなかっただけほめてやるよ」
「…確かに」
あたしと光流は激しく頷く。
「まぁ…そういうわけでね、一緒に住むことになったから」
母はにこやかに言う。
「俺はいいよ」
光流はあっさり同意。イマイチあたしは同意できなくて黙ったままだった。
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