家族

7/8
1528人が本棚に入れています
本棚に追加
/242ページ
一夜明けてあたしはいつものようにジャージを着る。 毎朝のランニングはかかさない。たとえ寝坊してもきっちり走ることに決めてる。 走り終わって帰るといつものように朝ご飯。 もちろん、翔も一緒。 昨日の泣きが嘘のように笑ってる。 「俺の荷物も週末には届くと思いますんで」 「あら、そう。大丈夫よ、アヤと光流使って」 「勘弁してよ。」 他愛もない会話。翔は箸を持ったまま会話に聞き入っている。 「食べないの?」 光流が問う。 「食べるで。ただ…」 翔は幸せそうに笑う。 「俺、こんな大人数で飯食ったりしたの久しぶりやねん。ホンマ幸せや。」 翔の幸せそうな顔をみてあたしは考えを改めなおした。 ー案外変なヤツじゃないかもー
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!