誕生日

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玄関にはこれ以上ないくらい笑った翔が立ってた。 「アヤ!プレゼントやで!」 ぐいっと差し出された袋。二重になっててパッと見では中身は分からない。 「あけてみぃ」 ニコニコした翔。光流と母さんは中身がチョコレートだといい、という顔してる。 2人の視線を無視してあたしは袋から包みをだした。 細長い箱。 少なくともチョコレートが入る大きさも幅もない。 母さんと光流は「つまんない」と言いリビングに戻った。 ーお前達は鬼か? 「どないしたん?」 箱をもったまま開けようとしないあたしに不安そうな顔をする。 「何でもない。」 あたしは箱に目を移す。 真っ白な細長い箱。中身が思いつかないままあたしは箱を開けた。 パカッ
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